ファシズムとはなにか

仕事での移動、「このあと有楽町に行くの、どのルートがベストなの?」と部長様が言う。サラリーマンの超基本スキルとして、既に調べてあったルートをご報告する私。赤坂見附で銀座線、新橋から山の手で有楽町に向かいますので、と。

 

物言いが入った。「ええーーー?それはない。それはないわーーー。」って。え、今のタイミングだとこれがベストじゃないですか?というと「いや、このまま丸の内線で東京に向かうのが一番ラクなはずだ」と。

いや、なにをもって「ラク」なのかは人それぞれですけど、それだとほんの数分ではあるけどアポに遅刻しちゃいますよ?と。どうやらそう言う事じゃなくて、とにかく俺の事を信用していないらしい。「俺様が自ら調べてやる」と。

 

ところが部長様のNAVITIMEで、俺が提案したルートが神々しく表示されてる。当たり前だよ、俺だってNAVITIME使ってるんだもの。そしたら部長様「そんなはずはない」と。「見ろ、霞ヶ関乗り換えのパターンもあるだろ!」うん、ありますね、けどほら、東京乗り換えのパターンないでしょ?だから東京経由はナシですよ、ナシ。「なんだ?俺を否定するのか?」えーめんどくさい。なんなの部長、ギャルなの?

 

「100歩譲って霞ヶ関経由」と仰る。じゃあもういいよ、それで!「おいなんだその、『俺が折れりゃいいんでしょ』感は。失礼だろ」えーめんどくさい。そうこうやってる間に、赤坂見附が近づいて来てしまう。

 

「わかったよ!今日はお前の言う通りにしてやるけどな、これで勝った気になるなよ」いや、もう勝ったとか負けたとか、どうでもいいから、はやくほら、部長、降りて!