俺はぜんぜん面白くない
部長様と電車に乗ると、ありがたい訓示をいただくことが多々あるのだけれど、つい先日は「お前はほんと、なんにも面白くない!」と。
言いたいことの趣旨としては
- 会食とか行ってもひとつも笑いが取れない
- 代わりに俺が場を盛り上げるしかない どういうことか
- 笑えるエピソードもない 居酒屋出禁になったとかそういうの、ない
と。こんなことをね、ガチのトーンで、電車の中でこんこんと。JR、俺を早く目的地に連れて行ってくれ!
そうおっしゃいましてもね、チャンスとタイミングがあれば少しくらいはなんか、笑い取れるかもしれないんで、長い目で見守ってくださいませんか、と。「じゃあ今面白いこと言ってみろ」って、これ世界でもっともハードルの高いフリだと俺は思うのだけど、どうなの?まだ目的地つかないの?この電車。
話変わって1ヶ月ほど前。仕事で部長様にピシャっと怒られた。「俺もう出かけるから、夜の会食までにちゃんとやっとけよ」と。ちくしょう、ふがいない情けない。精一杯やれることをやって、時間だ、俺も会食に行かなきゃ。部長と合流するの、きまずいなあ。
とはいえ出発。新橋の駅前で先方の担当と合流したタイミングで、部長からケータイメールが届いた。
「お前は今が踏ん張り時だ、精一杯やれ。乗り越えたお前を俺に見せてみろ」
俺ね、泣きそうになったんですまじで。ぶわわってなんかアツい感じのものがこみ上げてきて、先方の担当にメール見せちゃって。「良い上司ですね」とか言われて。ええ、尊敬する、俺たちの部長です!って。
その瞬間、なぜかいい感じに酔っ払って我が部長到着。「うぇ〜い!おくれた〜!」って。え、なんで会食前に酔っ払ってんすか。「いや、たまたまさっきxx社の人と会っちゃってさ、30分くらい時間あるっつったら飲もうって言われて。レモンサワー3杯キメちったよ」って。
なんだよ!さっきのメールだいなしだわ!っていうエピソードトークなら、会食時に放り込めそうだな、って思ったのだけど、たぶん怒られるので、やめとこう。こんこんと続く「お前はおもしろくない」に押し黙って、まだあと2駅もある。